世界名作劇場を全部見た

 アニメ世界名作劇場の全26作品を見た。全1161話である。

 この偉大な偉業の偉さを伝えるべく、よくある言いまわしで「一日中見続けても●日もかかる!」と書こうと計算してみたら、20日というあまりインパクトのない数字になり、もしかしてたいしたことのない偉業なのかもしれないと、とまどっているところである。

 しかしまあ、せっかく全部見たのだから、忘れないうちに各作品の感想を書いていこうと思っている。

 まず、世界名作劇場とは何か。1975年から2009年まで日曜19時30分から放送されていた外国の児童文学を原作としたアニメ、というのがだいたいの定義だが、定義に当てはまらない作品もいくつかある。ここでは、この文章の最後のリストに挙げた26作品のことを指すものとする。

 なお、『アルプスの少女ハイジ』が世界名作劇場に含まれるかどうかは諸説あるようだが、ふつうは含まないようである。というのも、ハイジはズイヨー映像という会社が、次作の『フランダースの犬』は日本アニメーションという会社が制作した、という違いがあるらしい。

 なぜそんなふうになったのか気になったので、ズイヨー映像設立者でハイジのプロデューサーを務めた高橋茂人氏の評伝を読んでみるとこんなふうに書いてある。

理想の作品を求めて起こしたスタジオに今最高のスタッフがそろっている。これからだと思っていた。だがある日、高橋が海外の出張先から戻ってくると、スタジオはそっくり新会社に移管されていた。高畑ら現場の人間も何が起きたかわからない間の出来事だった。

ちばかおり『ハイジが生まれた日 テレビアニメの金字塔を築いた人々』(岩波書店)

 それぐらいしか書いてない。よくわからないので、次に、ハイジのオープニングの作画などを手掛けた森やすじ氏の自伝を読んでみると、こんなふうに書いてある。

 ズイヨー映像は そこで 働いていた人達からすれば 現在の 日本アニメ―ションと同じです
 でも チンプンカンな出来事がありました 二 三年たって 社長さんが代わられたのです
 新しい社長は 働きものの 庶民的な方でしたから それでよかったのですが 以前の社長が ズイヨーという社名と一緒に その時までに製作したテレビアニメの 「ロッキーチャック」や「ハイジ」の権利も持って行ったのです
 スタッフは そのまま残っているというのに そのときから それらの作品は 他人の家のものになってしまったのです

森やすじ『アニメーターの自伝 もぐらの歌』(アニメージュ文庫)

 やっぱり、よくわからない。肝心の、誰がなぜそうしたのかがわからない。なにかイザコザがあったのだろうか。

 話を戻すが、各作品の感想は順不同で書き、最後におすすめ作品などを挙げてみたいと思っているので、よろしくお付き合いのほど。

【世界名作劇場リスト】
01. フランダースの犬(全52話)
02. 母をたずねて三千里(全52話)
03. あらいぐまラスカル(全52話)
04. ペリーヌ物語(全53話)
05. 赤毛のアン(全50話)
06. トム・ソーヤーの冒険(全49話)
07. 家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ(全50話)
08. 南の虹のルーシー(全50話)
09. アルプス物語 わたしのアンネット(全48話)
10. 牧場の少女カトリ(全49話)
11. 小公女セーラ(全46話)
12. 愛少女ポリアンナ物語(全51話)
13. 愛の若草物語(全48話)
14. 小公子セディ(全43話)
15. ピーターパンの冒険(全41話)
16. 私のあしながおじさん(全40話)
17. トラップ一家物語(全40話)
18. 大草原の小さな天使 ブッシュベイビー(全40話)
19. 若草物語 ナンとジョー先生(全40話)
20. 七つの海のティコ(全39話)
21. ロミオの青い空(全33話)
22. 名犬ラッシー(全26話)
23. 家なき子レミ(全26話)
24. レ・ミゼラブル 少女コゼット(全52話)
25. ポルフィの長い旅(全52話)
26. こんにちはアン ~Before Green Gables(全39話)