『世界名作劇場』ドロワーズまとめ

 『世界名作劇場』といえばドロワーズに定評がある。そこで、名劇におけるドロワーズの描写についてまとめてみた。なお、各作品の舞台となった年代については、『世界名作劇場シリーズ メモリアルブック』(ちばかおり著)に拠っている。

【1830年代】
 ドロワーズといえばヴィクトリア朝ファッションというイメージがあるが、『南の虹のルーシー』はヴィクトリア女王の即位前にイギリスからオーストラリアにやってきたポップル家の物語である。

 主人公のルーシーが履くドロワーズは当時としては最新ファッションである。ポップル家の社会的地位を考えれば、何も履いていないことが一般的だろう。また、当時のドロワーズは股の部分が縫い合わされていないのが普通だが、アニメでは縫い合わされている。


『南の虹のルーシー』12話

【1860年代】
 ドロワーズならぬパンタロンスタイル。ペチコートを何枚も重ねてスカートをふくらませている様子がうかがえる。『愛の若草物語』に登場するマーチ家は貧しいながらも心は上流階級。エイミーのような小さなこどもでも、うっかり肌をみせるようなこともなく、ガードは固い。

 なお、当時はピアノの脚ですらふしだらな連想をさせるため靴下をはかせたという俗説があるが、アニメに登場するピアノの脚はむきだしである。


『愛の若草物語』1話 エイミー・マーチ


『愛の若草物語』1話 ジョオ・マーチ

【1870年代】
 時代が進むと、ドロワーズは次第に装飾的になり、「見せる下着」へと変化していく。ブルーマー夫人が女性の服飾の自由化を掲げてブルマーを引っ提げてロンドン万博に乗り込んできてから20年。夫人の思惑とは違えども、ドロワーズの丈は短くなり、ずいぶん動きやすいスタイルになったことは間違いない。


『ペリーヌ物語』30話


『ロミオの青い空』24話

【1880年代】
 このころになるとドロワーズの股の部分を縫い合わせてあるのが普通になってきた。意識や流行の変化というだけでなく、衛生面での進歩も大きいだろう。ちょうど『赤毛のアン』でアンが髪を洗っているシーンがあるが、石鹸の大量生産技術が確立して庶民にも気軽に手に入るようになった時代である。


『こんにちはアン』1話


『赤毛のアン』30話


『ナンとジョー先生』11話


『ふしぎな島のフローネ』9話

【1890年代】
 『小公子セディ』のヒロインであるコッキーは5歳なので、動きやすさを重視してドロワーズは太もも丈である。小さい子ほど露出に対して寛容なのは今も昔も変わらない。ちなみに、コッキーの下着は設定画では、もっとふりふりのデザインとなっている。


『小公子セディ』28話

【1900年代】
 いよいよ20世紀に突入。長かったヴィクトリア朝も終わりを告げる。『ピーターパンの冒険』のウェンディは、ドロワーズこそ膝丈であるが、スカートがドロワーズ丈より短く、いわゆるドロチラ状態である。


『わたしのアンネット』2話


『ピーターパンの冒険』OP

【1920年代】
 『私のあしながおじさん』のジュディは本編ではコンビネーションスタイルの下着を身に着けているが、OPに登場する下着はぐっと短い。これぐらいの時代になると現代にかなり近いようである。ポリアンナも、ドロワーズというよりかぼちゃパンツといったほうがしっくりくるような短さになっている。


『私のあしながおじさん』3話


『私のあしながおじさん』OP


『愛少女ポリアンナ物語』10話